前頭葉が萎縮すると現れる症状

前頭葉が萎縮すると現れる症状

脳全体が萎縮し脳機能が障害される病気として認知症が広く知られています。かつてアルツハイマー病と言われた人格変化を伴う脳障害も現在では認知症の一形態として、アルツハイマー型認知症と言われています。

 

前頭葉は特に社会性や理性を司っているため、前頭葉の萎縮はその人の人間らしさを大きく損ねたり変質させたりします。そのため周りから特に脳の変調を指摘されやすく、実際に前頭葉の萎縮が認知症の大きな原因となっています。

 

 

前頭葉萎縮によるアルツハイマー型認知症は、前頭葉の機能からその人の人格に大きな影響を与えます。前頭葉は過剰な快楽物質を制御したり脳の興奮を抑えることで理知的な思考を可能としているため、これが害されると自分本位、わがまま、我慢ができない、反社会的、約束を守れない、などといった性格の傾向が現れてきます。

 

それまで社会的・道徳的・理性的など様々な要因で自分を律してきた部分が機能しなくなり、自分の欲望や本能が最優先されるようになってしまうのです。そのため高齢になってから前頭葉が萎縮し周りの家族などとの協調が取れなくなってくると、何かとトラブルを起こしがちになり家族に見放され不幸な最期を送ることになる、という例も少なからずあります。

 

前頭葉に限りませんが、脳が一度萎縮してしまうと完全に元に戻ることは望めません。前述のように前頭葉萎縮による影響は周りとの不協和音を招く特徴的なものですから、歳を取ったから仕方ないで片付けずに周りの人が敏感に察知してあげることが重要です。